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今の就職活動ってどんな感じ?〜ジョブ型新卒採用編〜

こんにちは!ku-koです。

新入社員を自部署で受け入れるにあたって、今の就職活動がどんな風に進んでいくのか、今の学生はどんな観点で仕事を選んでいるのか・・・気になったので調べてみました。

ku-koが就職したのは10数年前・・・採用活動をしていたのは約10年前・・・変化の激しい時代、色んなことが変わっていました。

せっかくなので、まとめたいと思います^^

この記事では、ジョブ型新卒採用について、まとめます。

目次

1.ジョブ型新卒採用について

2.ジョブ型雇用とメンバーシップ型雇用のメリット・デメリット

3.今後ジョブ型雇用がどうなっていくか

4.まとめ

1.ジョブ型新卒採用について

別の記事で、学生の「働くことに対する価値観」が多様化しているという話をまとめました。

では、多様化する価値観へ対応する採用方法には何があるのでしょうか?

その答えの1つとして、「ジョブ型の新卒採用」があります。

「ジョブ型の新卒採用」は、採用活動の段階で配属される部署(職務)や勤務地を明確に示し、双方合意の上で採用する、という手法です。

従来の日本型の新卒一括採用では、配属される部署や勤務地は入社後に決定されるのが一般的であり、「メンバーシップ型雇用」の考え方がベースになっています。

それに対し「ジョブ型の新卒採用」は欧米型の「ジョブ型雇用」の要素を取り入れたものになっています。

ジョブ型雇用とは・・・

特定のポストに空きが生じた際にその職務(ジョブ)・役割を遂行できる能力や資格のある人材を社外から獲得、あるいは社内で公募する雇用形態のこと。

メンバーシップ型雇用とは・・・

新卒一括採用や長期・終身雇用、年功型賃金などを主な特徴とする「メンバーシップ型」を中心とし た日本型雇用システム。様々なメリットがある一方で、経営環境等の変化に伴い、課題も顕在化してきている。

※「採用と大学教育の未来に関する 産学協議会・報告書」より

注意が必要なのは、「ジョブ型新卒採用」はいわゆる欧米型の「ジョブ型雇用」ように「社内で職務(ジョブ)がなくなったからと言って解雇する」ものではない、ということです。

「採用と大学教育の未来に関する 産学協議会・報告書」でも下記の記載があります。

ここでいう「ジョブ型」は、当該業務等の遂行 に必要な知識や能力を有する社員を配置・異動して活躍してもらう専門業務型・プロフェッショナル型に近い雇用区分をイメージしている。欧米型のように、特定の仕事・業務やポストが不要となった場合 に雇用自体がなくなるものではない。

つまり「ジョブ型」と言いながらも、あくまで「社内の多数部署を経験しながら経営層を目指す総合職型」ではなく「専門業務型・プロフェッショナル型」というイメージのようです。

採用活動の実務としては、「入社後の配属先確約型」といったところでしょうか。(配属先の業務がなくなったり、ミスマッチが発生したからといって解雇するのではなく、社内異動により活躍してもらうことを想定)

ku-koが採用を担当していた10年前は、日本型の新卒一括採用が完全に主流でしたが、担当を離れて数年経った後に「配属先の希望が叶わなかったことによる早期退職が増えている」という話も・・・

採用活動の体感的には「入社後の配属先確約型」は学生人気の高い部門では優位に働く一方、ある意味学生人気の低い部門(業務内容のイメージがわきにくい部門)では採用活動に苦労する可能性があると感じます。

とはいえ、学生の働くことに対する価値観の変化を考慮すると、入社後の配属先確約型は有効な施策だと感じています。

2.ジョブ型新卒採用とメンバーシップ型新卒採用のメリット・デメリット

では企業からみた、ジョブ型新卒採用とメンバーシップ型新卒採用のメリット・デメリットについて簡単にまとめます。

ジョブ型新卒採用のメリットジョブ型新卒採用のデメリット
優秀な専門職人材を確保できる
配属後のミスマッチを減らせる
育成計画がたてやすい

総合職型の幹部候補が育ちにくい
帰属意識が育ちにくく、流動性が高まる可能性
転勤や異動に対応しづらい
メンバーシップ型型新卒採用のメリットメンバーシップ型新卒採用のデメリット
終身雇用が前提であるため、帰属意識が育ちやすい
退職者が出た場合や新しい職務が発生した場合に、社内での人員補充が容易
配属先にミスマッチが生じた場合、早期離職につながる可能性
企業側からみたメリット・デメリット

3.ジョブ型新卒採用を取り入れている企業の割合

では実際にどれくらいの企業がジョブ型新卒採用を取り入れているのでしょうか。

就職白書2023によると、従業員規模5000人以上の企業では以下の割合となっています。

・2024年卒採用で17.2%(前年比+1.4%)

・2025年卒以降の採用では導入予定と導入検討を合計すると28.4%

2025年卒以降の採用では3割弱の企業で導入予定・導入検討となっています。2024年卒採用と比較しても増加する可能性が高く、今後も増えていきそうです。

次に、企業の従業員規模に応じてどのような導入状況になっているか、見てみましょう。

スクロールできます
導入予定導入検討している導入検討していないわからない/実施しない予定導入・検討合計
全体6.8%7.3%52.3%33.6%14.2%
300人未満6.4%4.5%58.4%30.7%10.9%
300〜999人6.7%6.1%53.6%33.5%12.8%
1000〜4999人6.2%10.6%47.5%35.7%16.8%
5000人以上
※従業員規模
11.8%16.7%31.4%40.2%28.4%
2025年卒以降の採用での職務限定型(ジョブ型)採用の検討状況(就職白書2023より)

従業員規模が大きくなるほどジョブ型新卒採用の導入・検討の合計が増えていることがわかります。

私見も入りますが、従業員規模が小さいと採用数も少なくなりますので、内定辞退が1人でも発生すると全体の配属先を調整せざるを得ないので、配属先を確約するのは難しいと思います。

また、従業員規模が小さいほど退職者が出た場合のインパクトも大きくなるので、初期配属を約束できたとしても、その後配属替えにより様々な業務を担当してもらうことになる可能性も高いと思います。

では、ジョブ型新卒採用で確約した配属先に配属したとして、その後はどうなるのでしょうか?

同じく「就職白書2023」によると、2023年卒採用で職務限定型(ジョブ型)採用を実施していると回答した企業に、入社後の職務変更の有無について聞いた結果は下記のとおりです

・「職務変更なし」が22.1%

・「定められた期間はないが、職務変更の可能性あ り」が33.7%

・「未定(その時の状況による)」が35.6%

このデータからは、最初の配属先を確約したとしても8割近くの企業が「その後の状況に応じて職務変更の可能性がある」と捉えていることがわかります。

このあたりの可能性についても採用条件として事前に提示しておく必要がありますね。

4.まとめ

今回はジョブ型新卒採用についてまとめました。

ジョブ型新卒採用が増加している背景のひとつである「学生の働くことに対する価値観の変化」についてはこちら

ではまた!

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この記事を書いた人

管理職初心者のワーキングマザー。一級建築士。キャリアコンサルタント試験に合格し、キャリア支援や組織開発の勉強中。キャリアを生き抜くための情報や体験談を発信しています。

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